ゼロからの情報システム

  現代社会の情報インフラの仕組みをゼロから学べます.

対話

情報社会に生きるアナタ.
自動車社会で自動車や高速道路や宅配便のこと知らないで生きていけますか.
情報社会では,スマホやパソコンやインターネットやウェブが,自動車や高速道路や宅配便に相当します.
このサイトは,パソコン使いのパソコン知らず,を対象に情報社会の基盤技術を説明します.

3.29 第3部のまとめ

アプリケーションを利用するとは,アプリケーションに用意されているさまざまな機能を必要に応じて使い分けながら,仕事を進めることです.

それは結局のところ,アプリケーションに対する入出力作業を必要に応じて繰り返すことです.つまり,アプリケーションとの対話です.

ソフトウェアのさまざまな機能を切り替えて使うというのは,機能ごとに利用するプログラムを切り替えていることを意味します.キーボードの特殊キーがショートカットとして機能するのは,特殊キーをプログラムの切り替えをソフトウェアに指示するのに使う慣例があるからです.

アプリケーションと対話するのに必要な基本知識の1つは,アプリケーションの機能として用意されるのはどういうものかを知ることです.

文書処理を例にとって考えると,文書の編集作業において入力,変更,移動,削除などをする機能はその代表例といえます.

文書のばえ,言い換えれば書式に関するものはもう1つの基本知識です.文書の書式は,手書きの場合には経験的に整えることができますが,パソコンで作業をするには,書式に関わる一般的な用語とその意味を知ることが必要になります.それによって書式に関する設定機能を利用することができるようになります.

パソコンを利用して作成する文書は多様な表現様式を利用します.各表現様式には特有の構成要素や作業要素が付随します.そのため,ソフトウェアでは,それぞれの表現様式の文書を編集するには,専用のプログラムを必要とします.それは具体的には入力モードの変化として現れます.

パソコンにおける表現様式としてではなく,文書の構造としての「表」は,想像以上によく利用されています.実は,表の構造の有用性は,表を構成する要素的記述の間を縦横に関係づけすることができるところにあります.

箇条書きや本の目次,見方によっては,本文の文章までもが,表の構造を持っていることが判りました.

パソコンを利用して文書処理をするのが,人手によるものよりも格段に便利なのは,パソコンでは入力データが処理されて出力データに変換されるという意味での,入力作業と出力作業の独立性に強く依存しています.

 

パソコンを利用して自分の仕事を改善しようとする時,それが可能かどうかの判定は,4つの必要条件を満たすかどうかによって行うことが出来ます.はじめは必要条件を満たすとは思えなくとも,仕事を整理・分析する視点を工夫することで,満たす部分を見つけ出すことが出来ることも多いのです.


図21
    21 情報システムとその利用の基本は「対話(=コミュニケーション)」

2.2 ソフトウェアを利用するとは対話することです

第1部で学んだように,CPUはデータ処理をするとき,イマコI+M+A+C+O)に従います.つまり,入力し,記憶し,処理し,出力する,という処理を制御しながら行う,ということの繰り返しです.パソコンを使うデータ処理には指示やデータの入力と,結果の出力が付きものです.

処理の進め方がイマコに従うのは,利用者がパソコンを使って行う仕事でも,CPUが周辺装置を使う時にも,まったく変わりません.そして,イマコに従うのは,私たちが(パソコン抜きで)何か知的な仕事をする時も同じです.

入力と出力を繰り返すのですから,利用者はパソコンと対話しながら仕事を進めていると言えます.

初心者が「パソコンの使い方が判らない」という時,パソコンになにか現実離れした能力を期待して,ボタン1つで欲しい結果が得られると勘違いしていることが多いものです.

 さて,対話のためには,パソコンがどのような言葉(操作)を理解し,利用者がどのように話しかけて(操作して)くれることを期待しているか,つまり,パソコンがどのような知識を持っているかを知る必要があります.

 ところで,私たちが入力する言葉を理解し,それに応じた処理をするのはソフトウェアです.従って,パソコンの言葉や知識を知るとは,言い換えれば,パソコンに導入されるソフトウェアが,利用者とのコミュニケーションのための言葉として,何を持っているかを知ることです.

図9は,パソコンを利用するとは,私たち利用者がソフトウェアの理解できる言葉で対話することだということを示したものです.

図9



    9 パソコンとの対話と言葉
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