利用者が起動したソフトウェアの個数分だけウィンドウが作られますので,ウィンドウズOSは,マルチウィンドウ環境を提供すると言われます.マルチとは,英語で「多数の」という意味の接頭辞(英単語の先頭に追加される語)です.
利用者はなぜ,あるソフトウェアを起動するのでしょう.それはこのソフトウェアを使って,何かの仕事をしたいからですね.私たちの仕事に対応するソフトウェアの実行を,パソコンの内部ではタスクと呼びます.
ウィンドウズOSはマルチウィンドウ環境ですから,同時に多数のタスクを実行できます.そこで,「ウィンドウズOSはマルチタスク環境を提供する」ともいわれます.
これは,利用者の仕事に応じて複数のタスクを並行して起動することをウィンドウズOSが受け入れ,それらを管理することができるという意味です.
ちなみに,ウィンドウズOSの元になったMS-DOSは,一度には1つしかタスクを実行することできませんでした.このような環境をシングルタスク環境と言います.
シングルと言えばなにか難しそうですが,何のことはないのです.1個のタスク,を英語で言っただけなのです.
マルチウィンドウ,マルチタスクと言っても,皆さんはすでに良く知っているように,CPUは一度には1つのことしかできません.それなのに私たちはあたかも複数のタスクを同時に実行しているかのような錯覚をしています.
これもCPUのギガのオーダ(桁)の超高速処理(1.28参照)からくるものです.後で詳しく説明します.
実行中のソフトウェアに入出力作業をするためにはフォアグラウンドで実行する必要があります.つまり,ウィンドウを活性にしなければなりません.
あるウィンドウを活性にしたい時には,ウィンドウそのものか,ウィンドウボタンや通知領域にあるアイコンをクリックして,対応するタスクをフォアグラウンドに持ってきます.