ゼロからの情報システム

  現代社会の情報インフラの仕組みをゼロから学べます.

特殊キー

情報社会に生きるアナタ.
自動車社会で自動車や高速道路や宅配便のこと知らないで生きていけますか.
情報社会では,スマホやパソコンやインターネットやウェブが,自動車や高速道路や宅配便に相当します.
このサイトは,パソコン使いのパソコン知らず,を対象に情報社会の基盤技術を説明します.

3.3 特殊キーの標準的な機能について

テンキーは数字キー,矢印キーはカーソルキーとも呼ばれます.

Insert(インサート)は,「挿入」の意味の英語です.タイプが済んだあとで挿入することはあり得ないので,タイプライタにはこのキーはありません.

 

2 特殊キーに割り付けられることが多い機能

名称

機能・役割

テンキー

数値の入力,カーソル移動

矢印キー

カーソル移動,日本語入力時の変換確定機能

Insertキー

挿入と上書きの入力モードの切り替え,ShiftキーやCtrlキーと組み合わせても使う

Deleteキー

選択した文字や範囲の削除,カーソルの後の文字の削除

Escキー

実行中の処理の中断,例)確定前キー入力の取り消し,

Ctrlキー

タイプライタキーとの組み合わせでショーカットキーになる

Altキー

タイプライタキーとの組み合わせでショーカットキーになる,例)メニュー選択のショートカット

半角・全角・漢字キー

入力モードの切り替え

Caps Lockキー

アルファベット対応のキーを大文字入力モードにする

NumLockキー

テンキーの入力モードを切り替える

Home, Endキー

カーソル行の先頭ないし末尾にカーソルを移動する,ShiftキーやCtrlキーと組み合わせても使う

PageUpPageDownキー

カーソルをページ単位に上げ下げする,ShiftキーやCtrlキーと組み合わせても使う

F1F12キー

機能キーと呼ばれる,起動中のソフトウェアやパソコンの状態に応じて特定の機能が割り当てられる

PrintScreen

/SysRqキー

ディスプレイ画面のクリップボードへの取り込み,Altキーとの組み合わせでも使う

ウィンドウズキー

スタートメニューを開く,文字キーとの組み合わせでショートカットキーとなる

 Delete(デリート)は「削除」の意味の英語です.これもタイプライタでは存在し得ません。タイプライタはインクで印字しますので,一度打ち込んだ文字は消せませんでした.

EscはエスケープEscapeの略記です.エスケープは「避ける」とか「脱出する」という意味ですね.

Ctrlはコントロールcontrolの略記ですから,「制御」を意味します.

Altは,オルタネットalternateの略記ですから,「代わり」とか「交代」の意味になります.

EscCtrlAltは,実行中の処理を中断したり,キーボードのキーの役割を切り替えたりするのに使います.

Capsは大文字(Capital letters)の略記ですし,Lockは「固定する」という意味の英語ですから,Caps Lockというキー名称は,よくその機能を表現しています.

表にあるその他のキー名称の英語の説明は省略します.

 英語圏の利用者なら,予備知識がなにもなくとも,キーに書かれている名称から,その役割を自然に発想することができるということを理解できたでしょうか.パソコン文化は日本人には不利ですね.

3.2 特殊キーはパソコン操作のためにあります

キーボードの各キーやボタンに割り付けられる機能は,ソフトウェア毎に微妙に異なるのですが,おなじOSの上で動くソフトウェアでは,おおむね類似の機能を割り当てることになっています.

そうしなければ利用者はいつもゼロから使い方を学ばなければならないからです.

別の言い方をすれば,原則的な使い方を知っていれば,ある仕事をする時に必要になるパソコン操作は,キーボードやマウスをどのように使えばできるかのアタリが付くようになっているのです.

日本語の入力に便利なキーボードのキー配列にはJIS配列があり,現状では109個のキーのあるものが主流になっています.

追加された特殊キーには,ファンクションキー12個,テンキー17個,矢印キー4個,その他に,CtrlEsc InsertDeleteAlt,ウィンドウズ(ウィンドウズのロゴマークの付いたもの)などのキー22個などがあります.

特殊キーは「特殊」なのですから,マイナーだと思いがちですが,実は,特殊キーはパソコンの操作に重要な役割を果たします.その理由は次のような発展経過があるからです.

電気・電子情報機器,たとえばテレタイプ(通信機能付き電動タイプライタ)や汎用計算機の発展につれて,その操作卓コンソール)としてタイプライタをベースとする入出力装置を使うようになりました.

しかし,これらの情報機器の操作をタイプライタキーだけで行うのは不便でした.そこで,追加のキーを取り付けるようになりました.それが特殊キーです.

パソコンの操作卓,つまり,キーボードとして使うようになってからも,特殊キーは次々に追加されて,ついに109個にもなったのです.

このような次第ですから,特殊キーには,表2(次項)に例示したように,さまざな便利な機能が割り付けられています.

つまり,OSやアプリケーションのさまざまな機能を起動するためのショートカット(近道)に使われてきたのです.それを知っていれば,効率的なパソコン操作が可能になります.

 なお,パソコンでは特殊キーを押しながら,同時にタイプライタキーを押す,という操作がたびたび必要になります.パソコンやソフトウェアの解説では,これを「特殊キー+タイプライタキー」を押す,と標記するのが慣例となっています.例えば,Alt+xとあれば,それは「Altキーを押しながらキーxを押す」という意味です.

3.1 キーボードのキー配列はタイプライタから発展した

最初に,キーボードのキー配列を観察します.

キーボードが昔のタイプライタのキー配列を基本としていることは,何となく知っていると思います.写真12を見て下さい.

上段のはタイプライタのキー,下段のはキーボードのキー配列を示します.タイプライタのキーは全部で50個程度です.この部分はキーボードの配列もほぼ同じなのが分かります.

Qの段が左からQWERTYと並んでいるのは,共通しています.そこで,タイプライタのキーに相当する部分のキー配列をクワーティ配列QWERTY配列)と言います.

タイプライタが発明された1870年代からキー配列は何種類も出現しました.その中で,クワーティ配列がただひとつ生き残ったのは,クワーティ配列がタイプライタ業界のデファクトスタンダード(事実上の標準)になったからのようです.つまり,このキー配列を持ったタイプライタが主流になったということです.


写真12

  写真 12 タイプライタのキー配列(上)とパソコンのキーボード(下)

 しかし,どのような狙いを持ってクワーティ配列が発明されたのかについては,諸説があり,「打鍵のスピードを挙げにくいようにした」という主張がある一方で,「打鍵のスピードを挙げやすいようにした」という主張もあるようです.

キーボードは,クワーティ配列を基本にしながら,パソコンの操作に便利なキーが必要に応じて追加されてきたものです.一般に,追加したキーを特殊キーと呼びます

特殊キーの配置は,キーボードの機種によって微妙に異なっています.その上,私たちが使っているキーボードは日本語用のものなので,日本語独特の記号がいくつかあります.

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ヤッキー

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