タスクバーは大まかに言って3つの部分に分かれます(図10).

図10

図10(再掲)

中央部分にはウィンドウボタンが並びます.各ウィンドウボタンが実行中のソフトウェアに対して生成されるウィンドウに対応していることはすでに説明した通りです(2.6参照).

OSは利用者が起動・停止するタスク以外にも,パソコンを稼働し利用するのに必要なさまざまな仕事を行ってます.このような仕事を「サービスと呼びます.

パソコンの状態を監視していて,何かのサービスが必要になると, OSが自動的にサービスに必要なソフトウェアの起動・停止を行います.

サービスのアイコンは,タスクバーの最も右側の部分に表示されます.この部分は通知領域と呼ばれます.通知領域は,OSがどのようなサービスを実行中か,また,サービスがどのような状態かを知らせるのに使われます.

時計や音量を調節するスピーカのアイコンが表示されるのもここです.インターネット接続,メール,セキュリティソフトなどのアイコンも見えますね.

もし,USB接続などの,電源をオンした後にコネクタに差し込んで利用することができる(プラグプレイの)装置を使っているなら,そのことを示すアイコンも見えるはずです.日本語入力ソフトウェアのアイコンもここに表示されます.

また最近は,ウェブブラウザを使う仕事を実行していなくとも,電源オンの間は常時インターネットに接続するのが普通です.あるいは,(ダイアルアップなどで)インターネットに接続をした後は,それを切断するまで自動的に継続されます.従って,接続が正常に持続しているかどうかの監視が常に行われています.これもサービスの1つです.

タスクバーの左側部分は,迅速に起動したいソフトウェアのアイコンを並べますので,クイック起動領域といいます.

クイック起動領域にアイコンを置いておけば,デスクトップが他のソフトウェアのウィンドウで一杯になっても,ここにあるアイコンをクリックすることで素早く必要なソフトウェアを起動できます.

どのソフトウェアのアイコンでも必要に応じてクイック起動領域に置くことができます.

タスクバーの左端にあるスタートボタンは,スタートメニューをポップアップさせるのに使うことはすでに述べました.これによって,メニューにあるプログラムを迅速に起動できます.