さて,マウスの話に移りましょう.マウスはmouseと書きますが,これは「ネズミ」のことです.
エンゲルバートが発明した当時,マウスは現在のものとは違って,線が手首の側にあって,ネズミの尻尾のように見えたのだそうです.
同じような音の英語にmouthがありますが,こちらではないのです.だって,この語の意味は「口」ですから.
マウスは発明された当初,ボタンが三つだったそうですが,今ではボタンが1つのものから6個くらいのものまであります.
しかし,最もありふれているのは,ボタンが2つとその間にホイール(車輪)が1つ付いたものでしょう.
この種のものでは,OSの上で利用する場合には,左ボタンはマウスポインタが指しているアイコンやメニューやファイルの選択,つまり,それに関連するプログラムの起動のために使います.
これに対して,アプリケーションの上で利用する場合には,カーソルの位置を確定したり,希望する領域を選択するのに使います.
一方,右ボタンは,マウスポインタが指しているアイコンや領域に関連して行う操作のメニューをポップアップするのに使います.
ホイールはカーソルの移動を効率的にできるような機能が付与されています.
以上のような機能が,マウスの各ボタンに割り付けられる標準的なものです.
特殊キーやマウスの慣例的な使い方を知っておくといろいろと便利なことが多いのですが,そうした知識以上に重要なことがあります.
それはタイピングの技術そのものです.つまり,ブラインドタッチです.
ブラインドは,「盲目的な」という意味,タッチとはタイプライタやピアノのキーの打ち方をいいますから,ブラインドタッチとは,キーを見ないで打つやり方をいいます.