ゼロからの情報システム

  現代社会の情報インフラの仕組みをゼロから学べます.

CPUの付属装置

情報社会に生きるアナタ.
自動車社会で自動車や高速道路や宅配便のこと知らないで生きていけますか.
情報社会では,スマホやパソコンやインターネットやウェブが,自動車や高速道路や宅配便に相当します.
このサイトは,パソコン使いのパソコン知らず,を対象に情報社会の基盤技術を説明します.

1.8 付属装置を組み替え可能にするためにパソコンは大きくなる

 内蔵装置を超小型にしてコンパクトに組み込めば,パソコンが小さく出来ることは,容易に想像できます.

 いろいろのコネクタや拡張スロットを用意しておくのは,必要に応じて内蔵装置を増強したり,組み替えたり出来るようにするためです.つまり,後から手直しが出来るように作られているために,パソコンが大きく(しかも重く)なっていると言えます.

 写真5や 写真6で,左側に見える黄色いラベルが貼られた大きな箱形のモノは何だと思いますか.

 実はこれが電源装置です.私たちがコンセントから取る電気は,100ボルトの交流ですが,CPUは数ボルトの直流で作動します.従って,パソコンは100ボルトの交流を数ボルトの直流に変換する装置が必要になります.電源装置はまさにそのためのものです.電源装置は大量の金属を使います.従って重くなります.

 ノートブック パソコンでは,この部分は電源コードについている小箱のような装置(ACアダプタという)が担当しています.ちなみに,ACは「交流」に相当する英語の略語です.そして,蓄電池(バッテリ)が携帯するときの電源になります.このバッテリも金属が必要なので,重くなります.そう,ニッカドとか,リチウムですね.

 エネルギー保存の法則というのがあることは,その意味が分からなくとも,皆さん知っていると思います.エネルギー保存の法則のために,電力を消費すれば,熱が発生します.

 写真3の電源装置の下面に見える黒い四角いもの(番号4)が,このパソコンの電源冷却用のファンです.これには,当然ですが,モーターが使われています.モーターは磁石を使いますから,これも重くなります.

 人は熱くなると心臓がバクバクします.同様に,というのも変なたとえになりますが,CPUのような電子装置は熱くなると「電子」がバクバクします.ところが,CPUというものは電子の動きを制御することによって作動するようになっています.電子がバクバクするとうまく制御できなくなります. つまり,CPUは熱に弱くて冷却が必要です.強力なCPUには大きな冷却力が必要になります.

 CDDVD,ハードディスク,フロッピディスクはどれも記憶する媒体を回転させます.ということは,これらの付属装置にもモーターが使われます.電源はこれらの付属装置を作動させる電力も供給します.ですから,内蔵できる付属装置が多いパソコンほど,電源装置は大きくなります.電源装置が大きくなると,当然ですが,冷却用のファンも強力になります.

 また,拡張ボードを追加すると,そのために余分な電力が必要になり,それをカバーできるだけの電源が必要になることは当然です.

 こうして,パソコンは大きく,重くなるのです.

1.6 付属装置はCPUとコンセントと接続ポートでつながっている

  もう一度,写真3でパソコンの内部を見ておきましょう.

写真3
写真3(再掲)

  CPUのソケットがどれかは覚えていますね.この写真は手前から撮っていますが,向こう側からこっちを見ると,パソコンの前面が見えます.それが写真1なのです.

 大きな部分を占めているのは,CD-ROM装置(番号1),フロッピディスク装置(番号2),ハードディスク装置(番号3の奥にあるが見えない)です.これらはどれも記憶装置です.つまり,データを記憶するための装置です.

 これらのようにパソコン本体の内部に接続される付属装置を内蔵装置と呼びます.内蔵装置を接続できるのは,そのための接続口すなわちコンセントがマザーボード上に配置されているからです.

 コンセントを通してCPUへ入力されるデータやCPUからコンセントを通して出力するデータを正しく処理するのは,ソフトウェアです.どのコンセントの入出力信号かを識別し,データを正しく処理できるようにするソフトウェアの仕組みを接続ポートといいます.

重要な内蔵装置に主記憶装置メインメモリ)があります.それは写真3では,番号7が付された緑色の細長いボードに貼り付けられた8個の黒い小さな長方形のものです.これがいわゆるRAM(ラム)です.RAMとは,3つの英単語の頭文字を並べたものです.もとの英語は,「任意の場所にアクセスできる記憶装置」という意味です.

記憶装置への「アクセス」とは,記憶した内容を取り出したり,新しい記憶を追加したりすること,つまり,読み書きすることです.(RAMをなぜ主記憶装置と呼ぶのかについては1.22を参照)

RAMが取り付けられているこの細長い板をRAMボードと呼びます.

 通常RAMは標準で一定量が装着されていますが,十分でない時には増量することが出来ます.「メモリを増設する」と言ったりします.そのための接続口,すなわちRAMスロットがマザーボードには用意されています.このパソコンの場合,今見えているRAMボードの陰にもう一枚分のRAMスロットがあります.
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ヤッキー

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