パソコンを使って他の人と情報交換,つまり,コミュニケーションする時には,なんらかのソフトウェアを使います.そうしなければCPUに,コミュニケーションのための指示を与えることができないからです.

ところが,私たちがソフトウェアにデータを処理させるには,ファイルにする必要があります.ということは,コミュニケーションをしたい人々が利用するソフトウェアが共通に処理できるようなファイル フォーマットでファイルを作る必要があるということになります.

そういう事情から,広く使われる拡張子の付いたファイルでコミュニケーションをすることになります.私たちが最も良くコミュニケーションに利用するのはウェブです.これには拡張子htmlのファイルが広く使われます.

多くの人が使っているワープロの場合,ファイルの拡張子はdocです.国産の代表的な日本語ワープロの場合,ファイルの拡張子はjtdとかjttです.

一般的に言えば,文書ならdocjtdtxtpdfなどがよく使われます.写真などの画像データは, jpggiftiffとかが使われます.音声にはwav,動画にはwmvflvがよく使われます.表計算ソフトウェアならcsv,プレゼンテーション ソフトウェアならpptが,極めて良く普及した拡張子です.

これはソフトウェアのファイルでも同じことです.ダウンロードしたソフトウェアが利用できるためには,そのファイルが,あなたのパソコンのOSがその内容を理解して(プログラムを起動できる)ファイル フォーマットでなければなりません.

メーカが異なるスマートフォンやタブレットPCのソフトウェアをダウンロードできたとしても利用できないとすれば,その理由はファイル フォーマットの違いです.

そういうわけですから,提供者と利用者がファイル フォーマットの情報を交換する方法が必要です.それが拡張子です.

コンピュータにとってファイル フォーマットは文化のようなものです.文化(ファイル フォーマット)が異なると,実質的内容(コンテンツ)が同じファイルでも理解できないということになるのです.表現の仕方が異なるからです.

 

 これは第1部でCPUが周辺装置とコミュニケーションするには,共通のプロトコルに従わなければならなかったのと,同じ意味合いのことです.つまり,情報交換には共有する規則が必要です