どのような装置が接続されているかの判断を,CPUはバイオスプログラムに含まれている初期化のプログラムを利用して行いますが,それには,バイオスROMに記憶した既定値データを利用します(1.20参照).

ところで,パソコンに接続する装置は利用者がいろいろ変更できます.そのためにバイオスの初期設定データを変更するプログラムが,どのパソコンにも購入した時点から既に組み込まれています.

これを(バイオス)設定ユーティリティといいます.バイオスプログラムの一部です.

設定ユーティリティは電源を入れた直後の短時間だけ起動できます.どうやって起動し,初期設定値を変更するかは,購入時に付属してくる取扱説明書に書かれています.

写真8は写真3のパソコンの設定ユーティリティを起動した時に表示される画面です.このパソコンでは,電源オンの直後に,キーボードの「Delete(デリート)」と書いてあるキーを押すことで,設定ユーティリティを起動することができました.

写真8では,一番上の青色の部分に白抜きで左から右に表示されているのは,メニューの選択肢です.明るくなっている選択肢Main(メイン)が選択されており,その作業画面がいま表示されています.


写真8

 

写真 8 設定ユーティリティのメイン画面

 この画面ではバイオスのバージョン(いつ作られたバイオスプログラムかを示す),CPUの情報,メモリの情報,このコンピュータのカレンダーと時計に設定されている年月日と時分秒を知ることができます.

黒文字部分が設定ないし選択することが可能な設定値です.黒くハイライトされた部分(黒い地に白抜きの文字が表示されている)の意味の説明が右半面に表示されます.